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2019/04/09

NO.56 ターニケット:現在の使用状況及びプレホスピタルでの使用拡大に向けた提案

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TOURNIQUETS : A REVIEW OF CURRENT USE WITH PROPOSALS FOR EXPANDED PREHOSPITAL USE
ターニケット:現在の使用状況及びプレホスピタルでの使用拡大に向けた提案

ジェラルド・S・ドイルMD MPH ピーター・P・タイラックMD 著(米国・ユタ大学救急医療学科)
PREHOSPITAL EMERGENC CARE 2008;12:1-16

要約

プレホスピタルの救急ケアにおける動脈ターニケットの使用は、その潜在的な有用性にもかかわらず、長年にわたって論争と迷信につきまとわれてきた。本評論ではターニケットの歴史的な文脈のみならず、手術や現代の戦場における犠牲者のケアなど、最近の使用の観点からもこの問題を検討する。軍隊ではプレホスピタルでのターニケットの安全な使用が広く普及しており、これは手術におけるターニケットの使用から得られた確固たる生理学的なデータと臨床経験に基づいている。本評論ではターニケットの安全な使用を支える生理学的、病理学的、および臨床的基礎を概説するとともに、ターニケットの代替案を検討する。ターニケットが有用であるプレホスピタルの設定には、戦術的救急医療サービス(TEMS)や他の法執行機関の作戦時、ならびに災害や多数傷病者事件が含まれる。本論ではこれを超えて、ターニケットの使用が有益性を秘めつつも不適切だとこれまで考えられてきたが、より日常的な救急医療の現場におけるターニケットの使用を勧める議論を展開する。

序論

動脈ターニケットには、長く、浮沈に富んだ歴史がある。おそらく古代ローマ時代に導入されてから、基本的な形態は今日までほとんど変わっていない。ターニケットは「命を救う道具」、「命を救うことがある悪魔の道具1」と両方の呼ばれ方をしてきた。主に最近の戦争において戦場で迅速に止血することに重点がおかれたため、ターニケットの評価は過去10年間に劇的な復活を遂げた。
 伝統的にターニケットの使用は、「第一に害を及ぼさない」という原則に支配されてきた。ターニケットはプレホスピタルのケア提供者による使用は危険であると考えられ、通常、救急医療技術者(EMT)の最後の手段とされてきた。これは過去の戦争で散見された経験の結果で、そこではターニケットが(時には不必要に)使用され長時間にわたって放置されたため、四肢の虚血、筋肉や神経の損傷、壊疽、および切断を引き起こした。しかし、米国や他の国が得た最近の経験では、よく訓練された軍の衛生兵がターニケットを使用し、軍事救急医療においてターニケットは熱い支持を得た。ターニケットの適切な使用と、最終的な治療までの負傷者の迅速な搬送を組み合わせることで、現代の戦場においては、今日も命が救われている。現代の救急医療サービス(EMS)システムとの類似性は明白であり、ターニケットを民間の救急医療技術者のための貴重な救命手段として再検討する時が来たと言える。
 ターニケットにはあらゆる医学療法と同様に、使用に危険性が内在している。民間の救急医療機関による利用拡大の前に、この潜在的な限界および合併症の問題に取り組まなければならない。最近の軍隊における良好な経験は、不合理で無制限なターニケットの使用につながるべきではない。むしろよく訓練された民間の救急医療員がプロトコルに忠実に使用すれば、ターニケットは四肢の出血制御の困難な問題に対処できるので、プレホスピタルの救急医療員の装備や技術に貴重な一手を加えることになるだろう。
 最近のテロ行為は、災害の現場におけるターニケットの有用性をさらに際立たせている。災害が人為的であろうと自然なものであろうと、結果として多くの人が出血する可能性がある。このような事件の早い段階では、少数の救助員が多数の犠牲者にトリアージを行い手当てをする必要に迫られるだろう。例えば激しく出血する創傷を長時間、直接圧迫するのに十分な人員がいない可能性がある。このような状況では、プロトコルによるターニケットの早期利用が適切であろう。実際にターニケット中心のアプローチ、あるいは「まずはターニケットを」において、救急医療技術者は迅速に四肢を止血し、他の犠牲者の手当てに向かい、後で戻ってきて再検討を行い、安定的な状態ではターニケットを脱着する可能性も含め、多くの命を救う可能性がある。 これがイラクとアフガニスタンの戦場で救命効果を証明したモデルであり、民間の緊急医療技術者による使用も考慮されるべきである。
 我々は、ターニケットの歴史、生理学、合併症、現在の使用、および出血制御のためのターニケットの代替案に焦点を当てた医学文献の評価を行う。そして、民間の救急医療機関のケアにおけるターニケットの使用について議論する。次に、現行のプロトコルではあまり取り上げられていない状況ではあるが、救急医療技術者がターニケットを安全に使用することがなぜ容易かの理由を示す。最後に、民間の救急医療機関並びに法執行機関が、具体的なプロトコルのもとでの、ターニケット使用の適用範囲を拡大するべきだと主張する。

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