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ニュースレター
2021/09/03

NO.86 熱傷傷病者の処置と搬送先に重症度がどう影響するか

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熱傷傷病者の処置と搬送先に重症度がどう影響するか

このガイドを用い、HEMS(ヘリコプター救急サービス)を発動させ、レベル1の熱傷センターへ搬送するタイミングを決定する

著者:デビッド ライト, 理学修士, 医師助手:ケイト ランドルフ,理学士
EMS1:2021/2/5掲載

初期熱傷処置

EMS(救急サービス)の救急処置者にとって、熱傷の傷病者に対する最も重要な処置は、原因物質を除去すること-すなわち、燃焼過程を止めることである。傷病者を現場から離した後、トリアージのプロセスを開始する。
まず、熱傷の迅速な評価を行う。
・気道に影響があるか。
・傷病者は適切に呼吸をしているか。
・電気よるものであれば、致死的な心臓の不整脈に陥っていないか。
・熱傷はどれくらい重いか。
・身体の何パーセントの熱傷であるか。
・軽度、中等度あるいは重度の熱傷であるか。
・専門の熱傷センターが必要であるか。
熱傷の一次管理には、呼吸および循環器のサポート、疼痛管理、輸液蘇生および熱傷に伴う創傷の管理を含める必要がある。重度の熱傷を負った傷病者は、蘇生中に、感染症または基礎疾患を併発し、末端器官機能不全を起こすリスクが高い。蘇生中、輸液蘇生法を欠くことが多く、急性腎障害を引き起こす。敗血症に至る感染症は、熱傷の汚染によることが多い。熱傷創はできるだけ清潔に保ち、清潔な包帯で覆うことが極めて重要である。
軽度および中等度の熱傷を負った傷病者は、しばしば極度の疼痛が生じる。病院前の疼痛管理は、現地のプロトコールを活用し優先すべきである。
初期評価の終了後、傷病者が低体温にならないことが重要である。多くの場合、傷病者の服を脱がせ、皮膚を露出させて評価は完成すると強調するが、傷病者が搬送中または現場管理中に、低体温症のリスクに置かないことも同様に重要である。低体温症のリスクが最も高い傷病者は、病院前迅速導入気管挿管(RSI)を受けたか、またはGCSが8未満であることが実証されている。これら2つのいずれかである傷病者は、病院到着時に低体温症である可能性が、挿管されていない傷病者または警戒されている傷病者よりも2倍高い。
表層熱傷および部分層熱傷の創傷処置には、主に創傷を清潔に保つこと、病院前のさらなる損傷を予防するために、危険な環境から移動させ、温かく湿度のある環境に置くことが含まれる。
より深い全層熱傷は、多くの場合外科的介入により管理される。乾燥した創傷には、清潔な乾燥カバーが有効である。近位皮膚の領域が熱傷を受け、遠位領域が影響を受けていない場合は、治療および輸送の全過程を通じ、熱傷を受けた四肢の遠位部分の神経血管が損なわれないことが重要である。

搬送先病院の決定

熱傷治療はますます複雑になる可能性があるため傷病者をトリアージし、適切な病院に搬送すべきである。レベル1の熱傷センターは、外科医、麻酔科医、看護師、ソーシャルワーカー、呼吸療法士、治療、栄養の専門家および心理社会的専門家を含む幅広い医療提供者から構成される複雑な熱傷管理チームを有する病院である。
複合、中等度または重度の熱傷の傷病者は、複合地域熱傷センターに搬送することが強く推奨される。これらの傷病者には、以下の判断規準が含まれる:
・顔面、手、足、生殖器または主要関節を横切る熱傷
・熱傷部に針で刺したような痛みのない全層
・総体表面積が10%を超える熱傷
・電気熱傷または化学熱傷
・回復を複雑にする既存の病状を有する傷病者
EMS救急処置者は利用できる地域資源を知っておく必要がある。正確なトリアージと評価の後、EMS臨床医はどのタイプの熱傷センターが傷病者に最も適切であるかを決定する。レベル1の熱傷センターが傷病者に最も適していると思われる場合は、そこに傷病者を到達させる方法を判断することが重要である。
都市部や郊外のコミュニティでは、短時間・容易に地上搬送で行くことができるが、農村部や超農村部のコミュニティでは、熱傷センターが何kmも離れていることがある。そのような場合には、熱傷センター、地域の資源能力、傷病者が必要な場所へ行くためにどのような搬送手段を利用できるかについて、事前に知っておくことが重要である。

救急搬送のオプション

EMSには、3つの主要な搬送方法があることが多い:
・地上救急車
・ヘリコプター(回転翼)
・飛行機(固定翼)
救急搬送方法のメリット・デメリット
救急搬送方法メリット・デメリット

熱傷傷病者を搬送するためヘリコプターの必要性を評価する際、救急救命士は以下の質問を自ら行うべきである:
・傷病者は病院または救命救急施設への最小限の搬送時間を必要とするか?
・傷病者には、必要であるが最も近い施設では利用できない、時間的に危機的な評価や処置があるか?
・地上の救急隊はタイミング良く傷病者に向うことができるか?
・予測される経路と周辺地域の、現在・予報の気象状況は、ローター翼による飛行に適しているか?
・傷病者と全ての付随する器材は、航空機のサイズと重量の制限内に収まっているか?
・ヘリパッド、空港または着陸ゾーンは、受け入れ病院の近くで利用可能か?
・地上での担当者は傷病者に必要な処置を提供できるか、あるいは傷病者はHEMSだけで高いレベルの処置を必要とするか?
・地域の地上輸送サービスは、HEMSチームが長時間搬送のためにサービスから離れた場合、地域の対応を適切に行うことができるか?
・地域の地上ベースの救命救急搬送は、HEMS搬送に代わり実行可能か?

熱傷を評価する際、HEMSの出動では以下の基準を考慮する必要がある:
・総体表面積(TBSA)の20%を超える熱傷
・顔面、頭部、手、脚または性器の熱傷
・吸引による熱傷又は損傷
・電気熱傷または化学熱傷
・外傷(骨折、挫滅)を伴う熱傷

熱傷治療の考慮事項

やけど傷病者の治療は、日常的な小さなやけどから、専門的な医療と支援が必要な非常に複雑なやけどまで、あらゆる可能性がある。熱傷の重症度にかかわらず、以下を常に考慮することが重要である:
・燃焼場所から移動させる
・清潔で乾いた状態を保つ
・低体温をコントロールする
・疼痛コントロールを確実にする
・適切な目的地を選ぶ
・適切な搬送方法を決定する
これらのことを念頭におくことで、傷病者に適切かつ効果的な治療を、地域社会に適切なタイミングで最善のケアを提供することができる。

 
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